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磁気治療器事件

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平成6(行ツ)83 審決取消
平成7年03月07日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所
判決文全文→http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/js_20100319120933555733.pdf

結論

特許を受ける権利の共有者が、その共有に係る権利を目的とする特許出願の拒絶査定を受けて共同で審判を請求し、請求が成り立たない旨の審決を受けた場合に、共有者の提起する審決取消訴訟は、共有者が全員で提起することを要するいわゆる固有必要的共同訴訟と解する。

※実用新案の判例ですが特許に修正しています。

理由

  • 訴訟における審決の違法性の有無の判断は共有者全員の有する一個の権利の成否を決めるものであって、審決を取り消すか否かは共有者全員につき合一に確定する必要があるからである。
  • 特許を受ける権利の共有者が、その共有に係る権利について審判を請求するときは共有者の全員が共同で請求しなければならないとしている(132条3項)のも、同様の趣旨に出たものというべきである。

※実用新案の判例ですが特許に修正しています。

解説

弁理士試験では上記フレーズは暗記すべきであり、あわせて適用事例を覚えておいたほうが良い。

拒絶査定に対する拒絶査定不服審判を適するときは、特許法132条3項の規定が適用される。

拒絶査定不服審判でも拒絶査定が維持された場合、その審決(拒絶審決)取消訴訟では、本判決が適用される。

キーワード:固有必要的共同訴訟,合一に確定

判決文

主    文
原判決を破棄する。
被上告人の本件訴えを却下する。
訴訟の総費用は被上告人の負担とする。
理    由
上告代理人増井和男、同飯村敏明、同河村吉晃、同今井廣明、同小栗昌平、同吉
野日出夫、同中村友之、同関口博の上告理由について
一 原審の適法に確定した事実によれば、被上告人は、名称を「磁気治療器」とす
る考案についての実用新案登録を受ける権利を有限会社L研究所と共有し、右考案
につき共同で実用新案登録出願をしたが、拒絶の査定を受けたため、右研究所と共
同して右査定に対する審判を請求し、請求が成り立たない旨の審決がされたところ、
被上告人は、単独で右審決の取消しを求める本件訴えを提起したものである。
原審は、被上告人が単独で提起した本件訴えも適法であるとして、本案につき判
断し、右審決を取り消した。
二 しかしながら、原審の右判断は是認することができない。その理由は、次のと
おりである。
実用新案登録を受ける権利の共有者が、その共有に係る権利を目的とする実用新
案登録出願の拒絶査定を受けて共同で審判を請求し、請求が成り立たない旨の審決
を受けた場合に、右共有者の提起する審決取消訴訟は、共有者が全員で提起するこ
とを要するいわゆる固有必要的共同訴訟と解すべきである(最高裁昭和五二年(行
ツ)第二八号同五五年一月一八日第二小法廷判決・裁判集民事一二九号四三頁参照)。
けだし、右訴訟における審決の違法性の有無の判断は共有者全員の有する一個の権
利の成否を決めるものであって、右審決を取り消すか否かは共有者全員につき合一
に確定する必要があるからである。実用新案法が、実用新案登録を受ける権利の共
– 1 –
有者がその共有に係る権利について審判を請求するときは共有者の全員が共同で請
求しなければならないとしている(同法四一条の準用する特許法一三二条三項)の
も、右と同様の趣旨に出たものというべきである。
そうすると、本件訴えを適法とした原審の判断には法令の解釈適用を誤った違法
があり、この違法は原判決の結論に影響することが明らかである。論旨は理由があ
り、原判決は破棄を免れない。そして、前記説示に照らせば、被上告人の本件訴え
は不適法として却下すべきである。
よって、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇八条、九六条、八九条に従い、裁判官
全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官    園   部   逸   夫
裁判官    可   部   恒   雄
裁判官    大   野   正   男
裁判官    千   種   秀   夫
裁判官    尾   崎   行   信
– 2 –

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